公開:2026-03-23
更新:2026-07-01
連盟の掛け持ちは可能?複数連盟に加盟するメリット・デメリット
結婚相談所が複数の連盟に同時加盟する実態を解説。会員プール拡大と費用増加のトレードオフ、2024年のIBJ独禁法問題の影響、複数加盟が有効なケースと避けるべきケースを整理します。
この記事の要点
- 複数連盟への同時加盟は制度上可能であり、実際に2〜3連盟を掛け持ちする相談所は全体の約15〜20%
- 最大のメリットは会員プールの拡大——IBJ約9.5万人+コネクトシップ約7.3万人で紹介可能人数が大幅に増える
- 2024年のIBJ独禁法問題により他連盟との併用を制限する条項が見直され、掛け持ちの自由度が高まった
- 月額コストが2倍以上になるため、会員数30名以上の相談所でなければ費用対効果が合いにくい
複数連盟への加盟は「可能だが万人向けではない」
結婚相談所の開業を検討する中で「連盟は1つに絞るべきか、複数に加盟すべきか」という疑問は必ず浮かびます。結論から言えば、複数連盟への同時加盟は制度上可能であり、実際に2〜3連盟を掛け持ちしている相談所は全体の約15〜20%と推定されます。
しかし、掛け持ちが有効かどうかは相談所の規模・運営体制・会員層によって大きく異なります。会員数30名以上でスタッフが複数いる相談所にとっては会員プール拡大の恩恵が大きい一方、個人経営で会員数が10名以下の段階では、コスト増とオペレーション負荷が利益を上回るケースが多いです。
本記事では、複数連盟に加盟するメリット・デメリットを具体的な数字とともに整理し、どのタイミングで掛け持ちを検討すべきかの判断基準を提示します。連盟選びの基本については主要連盟の比較記事も併せて参照してください。
連盟の掛け持ちは「やるべきかどうか」ではなく「いつやるべきか」で考えるのがポイントです。
複数連盟に加盟する3つのメリット
掛け持ちの最大のメリットは、紹介可能な会員プールの拡大です。具体的に3つのメリットを見ていきましょう。
メリット1:会員プールの大幅拡大
IBJ単体で約9.5万人の会員にアクセスできますが、コネクトシップ(約7.3万人)やBIU(約6.6万人)を加えると、理論上は20万人以上の会員プールにアクセスできます。ただし連盟間の重複会員もいるため、実質的な増加率は単純合算より低くなります。
メリット2:会員の属性の幅が広がる
連盟ごとに会員の年齢層・年収帯・活動エリアに特徴があります。IBJは都市部の30〜40代が多く、BIUは地方在住者や50代以上の比率が高い傾向があります。自分の相談所の会員層に合わせて、最適な連盟を組み合わせることで、お見合い成立率を高められます。
メリット3:特定連盟への依存リスクの分散
1つの連盟のみに依存していると、その連盟のルール変更や料金改定の影響を直接受けます。2024年のIBJ独禁法問題のように、連盟の方針が大きく変わるリスクは常に存在します。複数連盟に加盟していれば、1つの連盟に問題が生じても事業継続への影響を最小限に抑えられます。
特に地方で開業する場合は、IBJ+BIUの組み合わせが会員層の補完関係として有効です。BIUの特徴と強みも参考にしてください。
会員数が増えてくると「この会員にはIBJよりBIUの方が合う相手がいる」という場面が出てきます。その段階で2つ目の連盟を検討しても遅くありません。
見落としがちな4つのデメリット
メリットがある一方で、掛け持ちには見過ごせないデメリットが存在します。特に開業初期の相談所にとっては致命的な負担になり得るため、冷静に見極める必要があります。
デメリット1:月額コストの倍増
連盟ごとにシステム利用料・月会費が発生します。IBJのシステム利用料が月約1.5万円、コネクトシップが月約1万円とすると、2連盟で月2.5万円。年間で30万円の追加コストです。会員からの月会費収入がこのコストを上回らなければ赤字要因になります。
デメリット2:システム管理の煩雑化
連盟ごとに異なるシステムにログインし、プロフィール登録・お見合い調整・活動報告を行う必要があります。1人あたりの管理工数が1.5〜2倍に増えるため、個人経営では対応しきれなくなるリスクがあります。
デメリット3:ルールの違いによる混乱
お見合いの申し込みルール、交際中の連絡頻度の目安、成婚の定義など、連盟ごとに細かいルールが異なります。会員への説明が煩雑になり、トラブルの原因になることもあります。
デメリット4:会員への説明コスト
「なぜ2つの連盟に入っているのか」「どちらの連盟で活動するのが自分に合っているか」といった会員からの質問に、都度丁寧に説明する必要があります。
会員数が20名以下の段階では、1つの連盟の運営を完全に軌道に乗せることを最優先すべきです。オペレーションが安定しないまま連盟を増やすと、サービス品質の低下を招きます。
掛け持ちの判断基準は「会員数」と「運営体制」です。月の新規入会が2名以上で安定しているかがひとつの目安になります。
2024年IBJ独禁法問題が掛け持ちに与えた影響
2024年、IBJに対して独占禁止法に関する問題が表面化しました。具体的には、IBJ加盟店が他の連盟にも加盟することを実質的に制限する契約条項が、競争法上の懸念として指摘されたものです。
この問題を受けてIBJは契約条項を見直し、他連盟との併用を制限する条項を撤廃する方向で対応しました。これにより、IBJ加盟店が他連盟にも自由に加盟できる環境が整いつつあります。
この変化は業界全体にとってポジティブな影響をもたらしています。
1. 競争環境の健全化
これまでIBJ一強だった連盟市場に、コネクトシップやBIUが競争力を発揮できる余地が生まれました。各連盟がサービスの質と価格で競争するようになり、相談所にとっては選択肢が広がっています。
2. 掛け持ちのハードルが低下
以前はIBJとの契約上、他連盟への加盟を躊躇する相談所もありましたが、現在はその心理的障壁がなくなりました。
3. 連盟間の相互接続への期待
将来的には連盟間で会員データを相互に参照できる仕組み(インターオペラビリティ)が実現する可能性もあります。これが実現すれば、複数連盟に物理的に加盟しなくても会員プールを拡大できるようになります。
ただし、独禁法問題が完全に解決したわけではなく、今後も規制当局の動向を注視する必要があります。IBJのメリット・デメリットも併せて確認してください。
独禁法の問題は相談所オーナーにとって他人事ではありません。自分が加盟する連盟の契約条件は必ず細部まで確認しましょう。
掛け持ちが有効なケースと避けるべきケース
ここまでの内容を踏まえ、複数連盟への加盟が有効なケースとそうでないケースを具体的に整理します。
掛け持ちが有効なケース
1. 会員数が30名以上で、かつスタッフが2名以上いる
2. 現在の連盟の会員プールでは、特定の属性(年齢・地域・年収帯)のお見合い相手が不足している
3. 地方エリアで開業しており、IBJ単体では近隣の会員数が少ない
4. 年間の成婚数が10組以上あり、追加コストを十分に回収できる売上がある
掛け持ちを避けるべきケース
1. 開業1年未満で、まだ1つ目の連盟の運営が安定していない
2. 会員数が10名以下で、月額コストの増加が経営を圧迫する
3. オーナー1人で運営しており、システム管理の工数増に対応できない
4. 現在の連盟で十分なお見合い成立率(月3回以上)を確保できている
掛け持ちの目安は「1つ目の連盟で年間成婚5組以上を達成した段階」です。この水準に達していれば、追加コストを回収しながら会員サービスの質を向上させる余裕があります。
まだ1つ目の連盟選びで迷っている方は、連盟選びのチェックリストで判断基準を確認することをおすすめします。
「大は小を兼ねる」とは限りません。まずは1つの連盟で運営を安定させ、成長に合わせて次のステップを考えましょう。
複数連盟加盟の実務的な進め方
掛け持ちを決断した場合、スムーズに2つ目の連盟を追加するための実務的な手順を解説します。
ステップ1:既存連盟の契約内容を再確認
現在の契約書に他連盟との併用に関する条項がないか確認します。2024年以降は多くの連盟で制限が緩和されていますが、念のため書面で確認しておきましょう。
ステップ2:追加連盟の説明会に参加
いきなり加盟せず、まずは説明会や個別相談に参加して詳細な費用体系とサポート内容を確認します。加盟金の分割払いに対応しているかも重要なチェックポイントです。
ステップ3:会員への事前案内
既存会員に対して「新たに連盟を追加したことで、ご紹介可能な会員が増えました」とポジティブに案内します。月会費を据え置くか値上げするかの判断も事前に決めておく必要があります。
ステップ4:システム運用フローの整備
2つの連盟システムを並行運用するためのマニュアルを作成します。プロフィール登録・お見合い調整・活動報告のそれぞれについて、どちらのシステムで何をするかを明文化しておくとミスを防げます。
ステップ5:3ヶ月後に費用対効果を検証
追加連盟経由のお見合い成立件数と成婚件数をトラッキングし、追加コストに見合っているかを判定します。成果が出ていなければ解約も視野に入れましょう。
連盟の選び方そのものについては主要連盟の比較で詳しくまとめています。費用面の詳細は開業費用の内訳も参考になります。
※ 本記事の運営元であるNAMI-RENSAは結婚相談所向けマーケティング支援を行っています。
2つ目の連盟追加は「投資」です。必ず3ヶ月後に効果検証を行い、数字で判断してください。感覚で続けると無駄なコストが膨らみます。
2026年の複数連盟加盟の経済性——独禁法確約計画認定後の最適な組み合わせと費用回収モデル
2024年のIBJに対する独占禁止法確約計画認定を受けて、2026年現在では他連盟との重複加盟制限が完全に撤廃された状態が定着しています。これにより掛け持ち加盟のハードルは格段に下がり、2025年時点で複数連盟加盟の相談所比率は推定25〜30%まで上昇しました(業界推計)。
2026年のおすすめ組み合わせは3パターンに収斂しています。(1) 都市部30〜40代狙いなら「IBJ+コネクトシップ」——会員プール約16〜17万人、加盟金合計約200〜230万円、月額約3〜5万円。(2) 地方・再婚マーケット狙いなら「IBJ+BIU」または「BIU+コネクトシップ」——地方加盟店の会員密度が補完される。(3) 低コストで段階開業なら「コネクトシップ単独→1年後にIBJ追加」——初期投資を50万円以下に抑えつつ会員数20名到達後にスケール。
費用回収モデルとしては、追加連盟の月額負担2〜4万円を回収するには、月1組以上の追加成婚(成婚料20〜30万円)が必要です。会員数20名以上、月の新規入会2名以上が安定段階で初めて2連盟加盟がペイする計算で、開業1年未満の相談所には早すぎる傾向があります。
各連盟公式情報はIBJとBIUで最新仕様を確認できます。費用比較の詳細は開業費用の内訳、連盟別の特徴は主要連盟の比較で深堀りしてください。
「掛け持ちできる」と「掛け持ちすべき」は別物。2026年は組み合わせの選択肢が広がった分、自店のターゲットと回収モデルを冷静に計算する力が問われます。
複数連盟の掛け持ちコストを試算する——年間費用×重複会員×開示の実務
掛け持ちは「会員データベースが増える」一方で、コストと運用負荷も連盟の数だけ積み上がるため、加盟前に年間ベースで試算しておくべきです。
1. 年間固定費の合算:各連盟の月会費・システム利用料・お見合い料を合算する。2連盟で月3〜6万円前後の固定費増になることも珍しくありません。連盟選びのチェックリストで優先順位を整理しましょう。
2. 重複会員の見極め:IBJとBIUのように会員層が重なる組み合わせは、紹介可能人数の純増が小さい場合があります。各連盟の特徴は連盟比較を参照。
3. 会員への開示:どの連盟のデータベースを使うか、お見合い料がどう変わるかを契約時に明示する。料金体系の不透明さはマル適マーク(結婚相手紹介サービス業認証機構)の指針でも避けるべきとされています。
4. 相互接続の検討:費用を抑えたい場合は、複数連盟を直接掛け持ちするよりコネクトシップのような相互乗り入れの仕組みを使う選択肢も比較対象に入れてください。
「会員が増える=成婚が増える」とは限りません。掛け持ちは純増する紹介数と、増えるコスト・手間を天秤にかけて、紙に書いて試算してから決めるのが鉄則です。
NAMI-RENSAの結婚相談所マーケティング支援について
連盟の選択は開業準備の出発点。そこから先の「会員が集まる相談所」にするには、連盟の強みを集客コンテンツでどう伝えるかが勝負です。同じIBJ加盟店でも、集客で成功している店と失敗している店の差は「発信力」にあります。
NAMI-RENSAの結婚相談所マーケティング支援は、選んだ連盟特性を活かした差別化ページ・SEO記事・MEO・SNS・AIO/LLMO対策まで網羅的に支援します。仲人さんの個性もAI面談分析で言語化し、他加盟店との差別化ポイントを明確化。会員との会話もAIで分析し、ターゲット戦略に反映します。
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連盟を選ぶだけで集客が上手くいくわけではありません。むしろ同じ連盟の中で差別化できるかが勝負。そこはマーケティングの領域です。
よくある質問
Q. IBJに加盟しながら他の連盟にも入れますか?
A. はい、加盟できます。2024年の独禁法に関する指摘を受けて、IBJは他連盟との併用を制限する条項を見直しました。現在はIBJに加盟しつつコネクトシップやBIUなど他連盟にも加盟することが制度上認められています。ただし、会員情報の管理やシステム運用が煩雑になる点には注意が必要です。
Q. 複数連盟に加盟すると費用はどのくらい増えますか?
A. 連盟ごとに月会費やシステム利用料が発生するため、2連盟で月2〜4万円、3連盟で月4〜7万円程度の追加コストが見込まれます。初期加盟金も連盟ごとに必要で、IBJで約180万円、コネクトシップで約20〜50万円、BIUで約50〜80万円が目安です。会員数が少ない段階では負担が大きくなります。
Q. 掛け持ちのデメリットで最も注意すべき点は何ですか?
A. 最大のデメリットはオペレーションの煩雑化です。連盟ごとに異なるシステムを使い分ける必要があり、お見合い調整・プロフィール管理・成婚報告などの業務が倍増します。個人経営で会員数が10名以下であれば、1つの連盟で運営を安定させることを優先した方が良いでしょう。
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